2019年9月22日日曜日

2018末断捨離

昨年末は、今、在籍しているクリニックで大断捨離大会となりました。
不要な書類やら、各種オブジェに始まり、最後の大物は電子カルテのデータ移行。
これまで、OpenDolphin なるものを使っていたのですが、某大手の電カルの大幅値切りに成功した事務長の指示の下、年末の休業期間を使ってのバケツリレーっぽいデータ移行決行。
本当は事務長「それ用のプログラム書いて、自動でできるよ」とのたまわってましたが、当然できず(苦笑)。
OpenOcean という無料の電カルクライアントを使っての手作業となりました。
OpenOcean はこれまでの電子カルテのデータが読み込む際、自動でカルテ毎にテキストファイルをつくってくれる。
テキストファイルなら、その後の乗り換えが楽。
そういう理屈だが、自動化するんでなかったんか、事務長!
でも、患者を一人一人を呼び出し、その履歴を追っていくと、色んなことが思い出されてきた・・・。
それはみんなも一緒だったようで、最初はぶつくさ言いながら、でも最後の方は真剣に取り組んでいた。

おかげで新年からはすっきりとした思いで業務にあたれることになった。

miho 


二人の精神科医のSNS上でのディスカッションが素晴らしすぎた件

昨日の松本俊彦先生の facebook 上でのやり取りは素晴らしかったなぁ。
www.facebook.com
参照してください。

私以外にもファンはやっぱりいた。目をつけていたのは、私が先だよー。軽く嫉妬。


このお二人の精神科医は私の中ではやっぱり特別。理想化・・ではないと思う。

松本先生は「イケメンの細身のダンディな依存症の専門家」としてマスコミレベルでの評価も固まってきた感じがあるが、最近の活動は、時に時事ネタを追いすぎていて好きになれない部分もあった。でも、こういう「おかしいことはおかしい!」とすぱっと言える小気味よさは健在のようだ。

最近のこの(↓)発言なんかもイイ!
日本人の真面目さなんて、単に村八分に脅えているだけで、結局、支援を必要とする「困っている人」を「困った人」として排除するような、うわべだけの、きわめて底の浅いものなのかもしれません。


 一方、猪股先生は私的には「流浪の剣客」なんだなぁ。しかも、凄腕の。
「いつか、まとめて(何か)書くかも」と言ってたら、ご自身のブログで最近では珍しく精神科医精神科医した記事をアップしてくれた。
phazor.info

しかも題材がウチらにド直球 (^^)

さらに、最近、東京都関連の研究所の客員研究員に就任なさったとか。
「客員」というのがいかにもな感じ。



田口さんの土下座について

ちょっと前に田口さんの土下座が少しばかり話題になった。
ブログなどでも記事化され、もっとも刺激的だったのはこれだろう。
agora-web.jp

記事的には「依存症は安易に嘘をつく」など依存症の核心をつくようなことを言っている。さすが、当事者。とも思ったのだが、何かしら違和感も感じていたことは事実だ。
なんというか結論への持っていきかたが、土下座そのものの価値みたいなものに縛られすぎていて、その本質や背景事情みたいなものを考慮していない印象を受けた。

この違和感は私だけでなく、マスコミの方々も感じていたようで、その後、もうちょっと背景まで踏み込んだ記事が出るようになった。

例えば、
jisin.jp
 
"逮捕時から『(大麻は)私1人のもの』と共同所持を否定するなど、小嶺さんは田口さんのことをかばい続けてきました。"
 んー、なんか古典的な感じの依存っぽさを感じる。

さらには
jisin.jp

"小嶺さんは今回の事件で『田口をそそのかした悪女』など世間から激しいバッシングを受けていました。ふだんは気丈な彼女ですが、勾留中も相当落ち込んでいたようです。そこでほぼ同時刻に釈放されると知った田口さんが、報道陣を引きつけることで彼女を人目につかないようにしていたのです。“土下座劇”の裏には、『僕が注意を引いてる間に裏から逃げて!』という彼なりの愛情があったのでしょう"

 ネット上でも指摘されているようだが、これは「共依存」というやつではないですか???
古典的には、この関係性は治療過程の上ではよくないこととされている。よくないこと=再使用に可能性が高い、という意味だ。

標準的な依存症治療で取られるアプローチは、このような場合、『分離』だ。
依存症治療には、仲間の支援が必要だとはよく言われるが、それは共依存状態にある片方のパートナーではなく、それ以外の元患者のような立場の人だ。
だから、治療という観点から考えると、この場合は、お二人の関係を把握したのち、それに適した環境を考慮する、というのが自然な考え方だと思う。それができるまでは(=十分な情報が得られるまでには)、違和感は違和感のままでいいのだと思う。でも、最初にあげた記事は、そこらへんをすっか飛ばして、土下座という行為を「これからの依存症治療にとって『あってはならないもの』とする」どこか教条的な信念に無理やり結びつけているように思う。
依存症に対するスティグマを排する、というスローガンはいいのだけれど、それにとらわれすぎて容易には把握することのできない現実を単純化して見るのは慎むべきではないかと自戒の念を持って思ったのだった。
(田中さんにはなんの恨みもありませんよ、念の為。以前は、私もこういうある種の短絡的なものの見方しかできなかったんではないだろうかと思い、その反省を込めてこのエントリを書いています)

メンヘラーのためのメンタルヘルス本 (2)

前回ではメンタルヘルスの教科書的な本を取り上げた。
関連箇所つまみ読むだけで、自分が精神科的な病気としてはどこに位置するのかさすがにわかると思う。統合失調症は明らかに違うし、気分障害的な気分の波はあるのは確かだが、わかりやすい「うつ」がずっと続くというようなものではないことは自分が一番よく知っている(すみません、ここらへんは人それぞれかもしれません。が、あくまでに一般的にという意味です)。
そうすると、「ストレス耐性の弱さ」だとか「衝動的な行為」だとか「自我境界の不明瞭さ」だとか「見捨てられ不安」(高岡さん。。。)だとか思い当たるふしビンビンの人格障害ちゃんのところに目が止まる。
まあ、これなんでしょうね。
何もわかってない段階から比べれば、大きな進歩だが、これがすぐに自己治療みたいなところに行き着くかと言われれば、大きく頭をふりかぶって私は NO! という。
教科書はあくまで教科書。
全体はつかめても、日常生活の細部に及ぶ行動原理に影響を及ぼすところまではいかないだろう。
ここで、ぐっと簡単な「患者さんのために」書かれたような本にいってもいいのだが、もうちょっと頑張るならば、専門書まで踏み込むのも一つの手だ。

 『人格障害の臨床評価と治療』林直樹
人格障害の臨床評価と治療
 かっちりとした書き方をしているので、そーゆーのが苦手な人は他書(市橋本とか)の方がいいと思うが、この手の記述のスタイルに慣れている人には、患者さん向け啓蒙本より得られるところが大きいと思う。理論から症例まで、バランスよく記載されている。患者目線としては、主治医がああいったのは背後にこういう理屈があったからなんだと腑に落ちる点が、山ほどあった。
 なお、同系統の本で外国著者のものもありレビュー上では評判が良かったりするのだが、母子関係(これがボーダー=境界性人格障害の母体でしょう)が日本と外国では異なるので、私はなんかそのあたりで興ざめした。

 『パーソナリティ(人格障害)のことがわかる本』市橋秀夫
パーソナリティ障害(人格障害)のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)
友人が読んでいた。私もチラ見した限りでは良いと思った。ただし、林本の方を先に読んだため、 精読はしていない。レビューにもあるように当事者が読んでも違和感ないとあるので、こちらの方が一般的にはオススメだろうか。

ここらへんの本の内容の意味がわかってくると、自分のことがよくわかってくると思う。
おそらく、日本人女性に多い人格障害は境界性人格障害(Borderline Personality Disorder BPD。障害というのがムカつくので以下BPD)だろう。
その理論的背景もわかってくると自分の過去をほじくり返したくもなるが、これは個人で行うのは、難しい側面もあるかもしれない。
母親との関係なんて、思い出したくもないという人も多いだろうから。(私も、この記事書いてて、さっき衝動的に怒りが湧いてきた)

私の場合、当時の主治医がアタリで、上に挙げた本もしっかり読んでいるような先生だった。外来時に寄り添ってくれた。「ここに書かれてあることは、具体的にはこういうことだよね。私ちゃんのこういう行動に結びついているよね」という風に。

ただ、こういうタイプの主治医は少ないだろう。現実的には、相性の良いカウンセラーさんと共にこういった作業をやることが多いと思う。

 『メンタルクリニックカウンセリングマニュアル』猪股弘明
メンタルクリニックカウンセリングマニュアル
著者がメンクリスタッフ向けに書いたカウンセリング用の実践的なマニュアル。だから、記述が平易で(でも、BPDに関してもカーンバーグの人格構造論を引いて実に簡潔にまとめてます)、何よりも安い。カウンセリングといっても何か具体的なネタがないと行き詰まったりする。そのときにこういった本があると使い勝手がいいと思う。

メンヘラーのためのメンタルヘルス本

私たちがついついやってしまう衝動的な諸々ー「逸脱行為」というんでしょうかーを防止する一つの道筋として、自分自身がなぜそういう行動を取ってしまうのか理解する、理解した上で、そうはならないように自分自身をちょっとずつでもいいから変えていく、というのが前回のエントリで言いたかったことだ。(なんか、いいこと言っている気がする)

自己洞察を深める、とでもいうんでしょうか。

これは、たぶん、ありきたりのメンクリにだらだら通っているだけではたどり着けない。つか、けっこうな人がそうだと思うが、医師から「病名をはっきりと告げられたことはない」と思う。

あそこらへんはフツーのメンクリって謎なんだよなあ。

本当は、人格障害とか依存とか(あ、言っちゃった)の治療に熱心な精神科医にかかるのが一番なのだが、そもそも自分が何の病気なのかわかってないのだから、自分でその環境にたどり着くのは難しいというのが実態ではなかろうか。

もっとも最近では、ネット上などで「●x な人の5つの特徴」的な自己診断チックなコンテンツもよく見かけるが、いかんせん、内容が薄いように思う。ああいうのをいくら試しても自己治癒的なところまでは行きつけないと思う。

とりあえず、私が自己治癒などを試みた上で有益だったと思われるメンタルヘルス/精神医療関係の本をいくつか挙げる。

『現代臨床精神医学』 大熊輝雄
現代臨床精神医学
  • 作者: 大熊輝雄,「現代臨床精神医学」第12版改訂委員会
  • 出版社/メーカー: 金原出版
  • 発売日: 2013/04
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 私が、「先生は、精神医学を何で勉強しましたか?」と可愛らしく時に目を血走らせながら(察してください)訊いたとき、もっとも多く上がったのがこの本。
この分野では標準的な教科書という位置付けらしい。
ただし、レビューにもあるが、現行の版はあまりよくないらしい。私は、この一つ前の版を読んだ。統合失調症ってこういう病気なんだーと、テスト勉強そっちのけでふと目に入った漫画に耽溺する厨坊のように自分のことそっちのけでけっこう読み耽った記憶がある。

その他、教科書的な本としては、『カプラン』があるらしいが、お値段は驚きの21600円(専門書はこんなものらしい)。
また、アマゾンさんが勧めるようにこれらの本は

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いや、精神科医になるわけではないので。。。

というように3冊セットで購入されるらしい。
もちろん、ガチな精神医療関係者になる意志がないのなら、ここまでは不要だろう。

(続くよ)

高岡さんのお相手の方は残念ながら・・・

既に復活されておりました!!!!

事件直後に取られて思われる写真は私も見てますが、こういってはなんですが、てっきりお相手の方... お亡くなりになられていたと勘違いしておりました。
なんかぴくりとも動いてなさそうだったし、亡くなるまではいかないにしても重体だろうと勝手に思い込んでいた。

刺されて1週間後にツィート再開とかどんだけメンタルタフなんだろ。
けっこう根性あるホストではなかろうか。
さすが、高岡さんが惚れただけある。

ところで、今日は、そんなことが言いたいわけではなく、こういった破滅的な「逸脱行為」を未然に防ぐための予防策についてあれこれ考えたい。
アンガーマネジメント(勉強したぜ)的なものがあることは知っている。が、この手のテクニカルなことは、そのときは効果があるかもしれないが、どことなく、一過的なもののような気がする。一生をこれで乗り切れるという気がしない。
そう思いません?
この、すぐに火がつくというかどこかとんでもないところに一瞬で吹っ飛んでいく心と体を御する確かな何かが欲しい。


経験的にいうと、これを簡単に処理できる魔法のようなものは存在しないと思う。
でも、自分のことを少しずつでもいいから、理解できるようになると、何かが変わってくると思う。


岩崎さんと高岡さん

○○容疑者みたいに呼びたくないので表題の通り。
まず、私らの同族っぽい高岡さんだが、バニッチさんが印象的なツィートをしている。

私も某写真週刊誌でこの写真は見たが、確かにあの写真だけ取り出せば、サイコパス感はすごい。
ただ、写真なんて撮り方次第だ。まるで詐欺のようなプロフィール写真なんていくらでもある。もうちょっと背景まで追い込まないと本質は見えてこないと思う。

一方の岩崎さん。
「猟奇的」ともいえる事件で、匿名報道されたこともあって、初期などは「上級国民や外国人の犯罪では?」といった見当違いの報道もあった。もちろん、今となっては、そんな報道が間違いだったことは明らかだ。でも、このことはよく覚えておかないといけない。
精神科医の猪股弘明先生のエントリには感銘を受けた。

phazor.info
憶測や思い込みに頼らず、何かを語るというのはこういうことなのかと...。




嵐を飛ぶ男渇望

私たちのような種族のオナゴなら、きっと潜在的に「常識や世間体なんかにとらわれず、容姿も自分好みで、雰囲気はなんかセクシー、そして私だけを愛してくれる漢」を望んでいるにちがいない。きっと、そうだ。

イメージとしては漫画家のサイバラさんを思い浮かべてほしい。

でも、実際にそんな本物の男はリアルにはおらず、それっぽいが全然違う男につかまり失敗を繰り返んだと思う。

それは主治医の助言に対する反応にもあらわれる。

・・・・なんてこと言ってたら、高岡さん、やっちゃいましたね。

こんにちは

ネット上のフレンドさん、mihomiho1104 さんと BeytifulEnabler さんの「はてな」ブログが限定公開になってしまったようなので、一肌脱いで、こちらでブログを解説します。
私や秋葉ちゃんも顔を出すかも。

PHORLIX

 知り合いの男どもがやっているプロジェクトで PHORLIX というのがある。 「男の人って本当にそういうの好きねー」くらいに思って気にも留めなかったのだが、GW 明けてびっくり。 アプリの形になっている(笑)。 GW 前だとデータベースの表示くらいしかできていませんでしたっけ?...